カービング初心者にあるあるなのが、ターン後半にかけてヒールサイドずれる現象ですよね。私もカービング始めたてで、少し慣れてきたかな?という頃悩んでいました。
私の場合はスクール所属ということもあり、周りの先輩方に助けてもらえましたが、独学で練習している方はそうはいかないと思います。
しかし、ヒールサイドずれる現象を放っておくと、1シーズン上達が遅れるどころかカービングを嫌いになってしまう可能性も…。
そんなことにはなってほしくないので、本記事ではヒールサイドずれる現象について、現役インストラクターの私が学んできたことをお話していきます!
- カービングのヒールターンがずれる
- ヒールサイドターンずれる原因が知りたい
スノボヒールサイドがずれる原因
スノーボードのカービングでヒールサイドがずれる人は、ターンについて誤解している節があります。もしかしたらあなたも「カービング=曲がる」もしくは「ターンだから曲がらないといけない」と思い込んでいませんか?
実はそこから少しずれています。そもそもカービングは曲線の方の「curve」ではなく、彫るといった意味の「carving」からきているので、曲がらなければカービングじゃないといった認識は違うわけです。
そして、曲がることに意識を向けてしまうと、以下で紹介するさまざまな悪循環が生まれます。なぜ、ダメなのかについて話していくので、一緒に確認していきましょう!
カービングターンは曲線のcurveではなく、彫る意味のcarving
ローテーションを使いすぎている
ローテーションは上半身と下半身を同じ方向に回転させることをいいますが、カービングターンでもよく出てくるワードの一つですね。
そのため重要項目にも感じるかもしれませんが、実はやり過ぎるとテールズレに繋がります。確かに少しローテーションを入れると曲がりやすくなるのは事実ですし、次のターンに向けて誘導していくうえでも大切な技術です。
しかし、そもそもローテーションなんて入れなくてもカービングはできます。むしろ入れることによって非効率な動きになってしまう人の方が多いです。
そうしてローテーションに気をとられていると、重心移動などができなくなるほか、板の上で動けなくなってしまい、結果的にスノーボードがずれます。
真横に滑ろうとしている
カービングは曲がるもの、ターンは曲がるもの、しっかり横に移動しないといけないと思っている人に多いのがこの現象です。
ターン弧を見たときに綺麗な半円ではなく楕円を描いています。このようなタイプは横に行こうとするため、ボードが本来進む方向を無理やり捻じ曲げているといっても過言ではありません。
しかしスノーボードは基本的に落下するもの。横に行こうとすると反対側のテールが流れ始めます。
前足に乗り過ぎている
カービング初心者にあるあるなのが、前足に乗り過ぎている現象です。確かにカービング初心者のときは前足に乗る技術は身につけなければいけません。
しかし、カービングが上手い人は基本的に板の上で動き続けています。いつまでも前足に乗っていると、後ろのエッジが噛まずにテールが流れ、ヒールサイドがずれるわけですね。
残念ながら世の中では前足が重要といったワードしか出てきません。そのため、後ろ足も重要なことに気づくために数年間無駄にします。
あなたはそうならないよう、前足だけでなく後ろ足に乗る・使う練習もしっかり行いましょう。
スノボヒールサイドがずれるときの対処法
原因が分かっても、対処法が分からなければ改善できませんよね。ここからは上記で解説した原因に対する対処法をまとめたので紹介していきます!
ターン弧のイメージを変える
スノーボードのカービングターンでは基本的に落下させるイメージが重要です。そのため、落下が少なくて横移動が多いのはいびつなターンになってしまいます。
横移動したいなら、その分落下もさせればいいのですが、多くの人は落下に対して横移動の方が多すぎるので失敗するわけですね。
そのため始めは大きなターンで練習しましょう。
ターン弧のイメージは均等な半円です。
エッジ切り替えのタイミングを見直す
本来エッジを切り替えなきゃいけないタイミングで切り替えられていないと、スノーボードがずれてしまいます。ほとんどの人はターン後半でずれる意識があるのではないでしょうか?
これの解決方法は単純に早めに切り替えるのみ。
つまりターンのピークで切り替える意識を持ちましょう。イメージとしては、ターンが一番膨らんだタイミングくらいで切り替えだすと丁度いいです。
ボードの上では常に動く
カービング初心者の方は、最初前足に乗れとたくさん言われると思います。しかし、そんなことを言っている人は前足だけでなく、後ろ足にも乗っているのが事実です。
もちろん最初から後ろ足も意識するのは難しいので、まずは前足に自然に乗れるのが前提ですが、慣れてきたら前足から後ろ足に重心移動させる練習をしましょう。
たとえば直滑降で前→後ろを繰り返す練習なんかも効果的です。というよりも、そもそも直滑降で動けなければターン中に動くのは厳しいでしょう。
おまけ:トウサイドはなぜズレない?
カービングでずれる意識がある人は、大抵ヒールサイドで悩んでいますよね。トウサイドで悩んでいる人は少ないと思います。
では、なぜトウサイドはずれないのかといえば、単純にトウサイドの方が踏ん張りやすいですし、ローテーションしなくても身体の向き的にボードについていきやすいからです。
つまり、トウサイドでも変な風に動けばずれますし、圧に耐え切れなければ弾かれてエッジが抜ける&転びます。
まとめ
カービングヒールサイドがずれる人は、大抵最後までカービングを引っ張り過ぎています。そのため、エッジ切り替えタイミングを見直したり、そもそもスピードに慣れたりといった練習が効果的です!
まだまだ伝えきれない部分もありますが、ぜひ本記事を参考にしてキレキレのカービングを目指してみてくださいね。
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